ラノベ雑記録2004

ライトノベルに限らず書籍や映画等の感想と覚え書きです。

「君と漕ぐ3」 武田綾乃

「んなもん、今のままでいいわよオホホって言うヤツの方がクソッたれだろ。優しくするとダメにするを履き違えているヤツはあぶねーんだよ。他人を狂わせちまうからな
 神田優紀はバカだが鶴見希衣に対する助言は的確だ。

 

「相手の意見に合わせるのと、自分の意見を曲げないのって、意外と両立できるもんだよね」

 希衣の中学生の妹は、清楚系の黒い髪が好きだという彼氏の嗜好と、不良少女を気取って派手に染めたいという己の美学を両立させている。

 

「馴れ合いと友情は別もんちゃすますか」

 利根蘭子は堀菜々香の鬱屈した言動を否定する。よく知らんけど。

 

 「来ちゃった!」そんな気安い声をかけながらながとろ高校カヌー部に利根蘭子がやってきた。孤高の女王と呼ばれている蘭子だが、湧別恵梨香をパートナーにしたいといいだした。今度の文部科学大臣杯は学校どころか都道府県の枠も関係ない。これをきっかけにペアで世界のてっぺんをとろうというのだ……。

 

 今回の表紙は蛇崩の利根蘭子と富士曙の神田・堀ペア。

 また、他人と関わり合う距離感もこの巻のテーマ。知らない人と関わるのが嫌いで、そもそも他人が苦手な恵梨香は自分の顔が相手に覚えられるのがイヤだから、個人商店よりコンビニの方が好きだと言います。そんな彼女が蘭子のどんな言葉で踏ん切りを付けたのでしょうか?

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