ラノベ雑記録2004

ライトノベルに限らず書籍や映画等の感想と覚え書きです。

2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「THE NEW GATE〈11〉」 風波しのぎ

嵐のクウェイン海域に出没する幽霊船の噂を聞いたシンたちは、それがかつての仲間、六天のクックが建造したギルドハウス、二式強襲艦セルシェトースではないかと気づく……。 新造艦による海洋探索編。 シュニーの心に雲がかかり始める回。 【THE NEW GATE(ザ…

「ひとりぼっちの異世界攻略」 五示正司

「普通に無理に決まってるじゃん。どこの世界に森の中でサバイバルして生きていける高校生がいるの? いたとしても、そいつを普通って言わないよね? できることができればいいんだよっ、できないことまで全部やろうとするから無理なんだよ。オタたちのこと…

「南海奇皇ネオランガ」 オリジナル・サウンドトラック3

東京武蔵野で貧しくもたくましく生きる島原三姉妹に行方不明だった兄が遺したものは、インドネシア沖合のバロウ王国の王位と、島を守る巨大な神ネオランガだった……。 衛星放送の黎明期、BSチューナーを普及させるためか、WOWOWは無料放送枠に映画やら…

「SFマガジン」 1983年8月号

人から、この号でPBMが紹介されていると聞いて取り寄せ。この号から「今いちばんホットなSFシーン」として安田均の「SFゲームへの招待」の連載が始まり、その第1回のテーマが「バーサーカーとPBM」でした。 SFとゲームの親和性というか、楽しむ…

「乙女ゲーム六周目、オートモードが切れました。2」 空谷玲奈

「他人の期待を力に変えられるのなら、それもいいでしょう。でもそうでないなら、期待が重荷になるくらいなら、捨ててしまっても良いはずだわ」 何の価値もない校則など引きちぎれとマリアベル・テンペスト。 乙女ゲームの悪役令嬢に転生していたマリアベル…

「勇者、或いは化け物と呼ばれた少女(下)」 七沢またり

「どんなに強くても孤独には勝てないのよ。誰からも相手にされず、誰も相手にせず、それってもう死んでるも同然じゃない」 死霊使いの魔術師エーデルの言葉。 1人で戦い続けていた勇者にもいつの間にか仲間ができていた。 勇者の徒党に加わるのは、松明鼠の…

「勇者、或いは化け物と呼ばれた少女(上)」 七沢またり

「人間にとって、一番大事なのは誇り。飢えようが人を殺そうが、それを失わなければ立派な人間よ」 それを無くしたらただの哀れな獣、外道に落ちて魔物となると勇者。 魔王との戦いの際、魔物と戦い続けた勇者は仲間から化け物と呼ばれ、見捨てられ、それで…

「お前(ら)ホントに異世界好きだよな」 エドワード・スミス

「ハーレムだよ……これがハーレムなんだよ、匡ちゃん! 美少女たちが主人公を巡って仲良く喧嘩して、たまになんかいい感じになったりしながらも結局誰も主人公とくっつかない、永遠に続くなんちゃって修羅場、それがハーレム状態!」 成り行きから神々の代行…

「デスマーチからはじまる異世界狂想曲EX」 愛七ひろ

アニメ化に合わせたファンブックとも言うべき番外で、オールカラーのメインキャラ紹介が28ページほど、ゲストイラストが4枚、書店特典などのショートストーリーをまとめたものが116ページ。コンソメ作ろうとする話とか、魔剣を製造する話とか、けっこうある…

「SFイズム 新編集長にバトンタッチ8号」 シャピオ

「私の書くものに目的があるとしたら、それは、人々のイマジネーションを活性化させる、ということだ」 SFはエンターテイメントでなければならないと、ジョン・ブラナー。 いろいろトンがった文学青年が作ったSF評論誌みたいな色が薄くなり、大学生のサ…

「アニメ・パロディ・コミックス」 月刊OUT臨時増刊号

「基本的にホモネタパロディからの流れであったアニパロは女性の手によるものが主流だったのだが、ロリコンの血が入ることによってまた少しずつ変わった動きを見せ始めている」」 米沢嘉博「戦後パロディコミック史」より。 「月刊OUT」にしばしば掲載さ…

「望まぬ不死の冒険者[2]」 丘野優

「かのうせいがあるなら、あがけ」 どんな困難でも、クリアする方法は必ずあるはずだからとレント。 ドラゴンに食われてスケルトンになり、そこからさらにレベルアップしてグールから屍鬼へと至った冒険者レントは、別人のふりをしてギルドに再登録。昇級テ…

「トレジャー・ハンター八頭大 ファイルIII」 菊地秀行

「約束だ。そうそう、おれは、空の上からおれたちを見ているいちばんえらい人と約束したんだ。強いものは張り倒せ。弱いものは助けてやるってな」 ソノラマ文庫版『怪猫伝』と『魔界航路』を改訂した合本にして、書き下ろしを加えたノベルス版3冊目。 『怪…

「SFイズム 遅れても元気な16号」 シャピオ

特集は「活字SFを浸蝕する少女と美女たち」。パソコン通信ニフティサーブの「SFファンタジー・フォーラム」で、ソノラマ文庫やコバルト文庫などのようにマンガやアニメ的なイラストが表紙になった書籍の総称として「ライトノベル」が考え出されるより5…

「SFイズム 12号売ります」 シャピオ

今回はSFビデオ症候群を特集として、ビデオになった日本未発売の作品やらケチャップムービーやらの紹介をしつつ、1984ゴジラのレポートとか。 この特集の一環として早見裕による「SFビデオ新ドローム 〈あかるいSF仲間〉みんなともだち」が掲載。NH…

「SFイズム さすらいの誌面刷新7号」 シャピオ

発行がSFイズム社からシャピオに変更されてますが、発行人は変わらず。後記で「新しいことをはじめる時は正義ブリッコするな」という言葉を引用しておいて、そのすぐ後に続けて「SF界の不良児、言いたい放題問題児『SFイズム』--という冗談の解説を…

「SFイズム 創刊やっとこ2号」 SFイズム社

80年代にいろいろ出ていたSF専門誌の1つで、マイナーなことで有名。作品掲載より、その周辺を楽しむためのもの。 第一特集は「さわらぬ筒井康隆にたたりなし!?」で、飯田耕一郎やの小説や高井信や岬兄悟らのエッセーを載せる一方で、座談会では「筒井康…

「トレジャー・ハンター八頭大 ファイルI」 菊地秀行

「都合のいいときだけ、自分の力を信じるんじゃねえよ」 八頭大の言葉。 八頭大はまだ高校生ながら、世界トップレベルのトレジャー・ハンターで、彼自身が手に入れた財宝だけで時価数千兆円、各国の政財界トップに与える影響も小さくない。授業中、そんな彼…

「キングスマン~ゴールデン・サークル」  監督:マシュー・ヴォーン

「マナーが作るんだ、人間を」 天丼ネタ。 キングスマンとは、ロンドン市内の紳士服店を隠れ蓑にした秘密組織。かつて英国貴族たちが出資して設立した、特定の国家や組織に属さない正義の執行機関ともいうべきスパイ組織だ。このキングスマンがIT実業家ヴ…

「ヤンキーショタとオタクおねえさん2」 星海ユミ

「男なら……2つのことを守んなさい……1つは逃げないこと……そしてもう1つは……好きな女の好きな物は大事にしろ……!!」 愛川家の母の教え。 「恋愛には『次』もリベンジも大アリなんですよ!」 でなければ少女マンガはあんなに巻数を重ねたりしないとkz子さん…

「日本社会と日本的経営」 西田耕三

書庫の整理をしていて発掘。 大学の時の日本的経営論のテキストかなと思ったけれど、開いたら見返しに著者からゼミの恩師への一筆が添えられた謹呈の書。あっ、形見分けでもらったやつかしら。これは自分の代では処分できんなー。 江戸時代から戦前・戦後ま…

「RPGモンスター大事典」 ポプコム編集部

書籍としては『RPG幻想事典』より4ヶ月ほど早く刊行されたけれど、こちらはあくまでアップルIIやPC88あたりのコンピュータRPGを想定したモンスターガイドで、ワードナとかサムライとかがモンスターとして載っています。武器や防具とかも紹介されて…

「転生したらスライムだった件(11)」 伏瀬

魔国連邦(テンペスト)の国家としての規模が大きくなっていくと、どうしても人材不足が目に付いてしまう。有能な部下は少なくはないが、研究部門でも人手が足りないし、司法行政や外交を任せることのできるほどの者は多くなく、どうしても少数に仕事が集中…

「RPG幻想事典」 早川浩

1980年代半ば、コンピュータRPG『ウィザードリィ』や『ウルティマ』が日本に輸入され始め、国産の『ブラックオニキス』が大ヒットした時代。そのベースになった『D&D』や『ルーンクエスト』といったボートRPG(当時は「テーブルトークRPG」なん…

「ゼルコ」 すとれえと☆きやっと

学生時代に徹夜でハイになった勢いで、下宿に集まった4~5人で描き散らかしたイラストを集めてオフセット出版したもの。さすがに印刷の時には冷静になっていたので、30部か50部しか刷ってないと思います。 テーマは「駄菓子屋のインチキお菓子にプリントし…

「ヤンキーショタとオタクおねえさん1」 星海ユミ

「スキってパワーはすごくてね、それをしてる間やそのことを考えてる間は、頭の中が幸せでいっぱいになるんだ」 世界が輝いて見える、すべての道はオタ活に通じていると、BLショタ好きなkz子さんこと佐伯かづ子。 ヤンキー小学生が地味ヲタ社会人に恋を…

「虚ろなる十月の夜に」 ロジャー・ゼラズニイ

「達人というものは、手数をむやみに増やすのではなく、無駄を省こうとするものなんだ」 番犬スナッフは猫のグレイモークにそう語った。あの教区司祭は好戦的プレイヤーだが達人ではないと。 時はおそらく19世紀末。その10月は特別な月だった。 扉を開けるの…

「火星の大統領カーター」 栗本薫

「ちっとも思うように戦争ゴッコできないし、着るものだって西部劇の方がずっとカッコいいんだもん」 ロナルド・レーガンは大統領という仕事が思ったほどドラマチックなものでないことに気がついた。 栗本薫がSFマガジンに掲載したパロディSF5編を、往…