ラノベ雑記録2004

ライトノベルに限らず書籍や映画等の感想と覚え書きです。

2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「ななぱっぱ~パパは15歳」 岡崎裕信

鎌田市役所勤務の公務員、鶴谷天馬は目が覚めたら15歳の身体になっていた。7人の娘の父なのに15歳以降の記憶を失い、すっぽんぽんのまま目覚めた天馬は……。 スーパーダッシュ文庫11冊目の作品はかなり路線を変えてきました。『KLAN』の方向に走ってくれ…

「朧村正~鳥籠姫と指切りノ太刀」 海法紀光

妖刀村正の回収に送り込まれた公儀隠密・鬼助は、その太刀を手に取った瞬間に抜け忍となった。仲間を斬り、追っ手を討ち、村正が打ちし“指切りノ太刀”に導かれるように鬼助は結界に守られし隠れ里へと辿り着く。 抜け忍・鬼助と結界に守られし隠れ里の主、蛟…

「十三番目のアリス(4)」 伏見つかさ

金髪碧眼の大和撫子、ツンデレのツンがひどすぎな九条院アリスの物語も4巻ですが、話はここで中断し、電撃以外にも書きつつ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』が好調に巻を重ねてもう4巻。もう2冊くらいあれば、完結させることもできそうな展開なんだ…

「キケン」 有川浩

最近、有川浩がぽんぽんと出て、いちばん面白かったのは『シアター』だけど、これもなかなか。ブログ「さて次の企画は」で乙木一史が「リアリティの範疇に収まる学園変人モノ」≠「学園超人活劇」と分類していたタイプの作品で、あまりにはまっていたので引用…

「空耳アワワ」 阿川佐和子

「今どきの若い女の子は、すっごいすっごいを連発して、あいつら、バカか、死ね!」 作家・阿川弘之の言葉。 初出を調べようと思ったら、オンライン系書店でそこまで記載してある本屋が少なく苦労しましたがbk1にて発見。『婦人公論』に「ああだこうだ」…

「ベン・トー5~北海道産炭火焼き秋鮭弁当285円」 アサウラ

『エロい女性を軽蔑する男がこの世のどこにいようか』 スーパーマーケットの半額弁当を巡って夜ごと戦いを繰り広げる狼たちの物語、熱血武闘派弁当小説「ベン・トー」も5巻。超能力も拳法の奥義も出てこないのに、ここまで熱い闘いが繰り広げられるというの…

「鬼がつくった国・日本」 小松和彦&内藤正敏

この本を誰にいつ薦められたかは定かじゃありません。手元にあるのは91年刊行の文庫だけれど、ハードカバーは85年だから88のときかもしれませんね。ちょうど夢枕獏や笠井潔が売れ始め、栗本薫が『魔界水滸伝』、西村寿行が『鬼』を発表していた頃の話です。…

「オオカミさんとおかしな家の住人たち」 沖田雅

「その人のキャラクターなんて、包装紙みたいなもので、なにをかぶってようが、中身は変わらない……」 魔女先輩の言葉。 今回はオオカミさんたちの下宿の住人を中心にした物語。親に捨てられたも同然で兄妹の絆が固くなりすぎてしまったグレーテルさんが魔女…

「KGBの世界都市ガイド」 訳:小川政邦

「止まれ! ばか者、止まれ! 敵に信号を送っていると思われるぞ!」 海辺で走り出した妻に向かって叫んだイギリスの作家D・H・ロレンスの悲鳴。コーンウォールに移り住んだロレンスだが、ドイツ人女性と結婚したこと、彼が作家であるということから、夫婦…

「少年テングサのしょっぱい呪文」 牧野修

可愛く巧いイラストに乗せられ手に取り、いかにもおバカっぽい学園ストーリーのような帯に騙され購入し、途中まで読んで思ったのは「この作者の牧野修って『黎明コンビニ血祭り実話SP』の牧野修? 『三人のゴーストハンター』の牧野修!?」という絶望感。だか…

「アルサラスの贖罪(3)~善と悪の決戦」 ディヴィッド&リー・エディングス

エディングス最後の未訳長編もこれにて完結。 大傑作ではないけれど、面白かったと満足させてもらいました。といっても「ベルガリアード&マロリオン物語」や「エレニア&タムール記」をしのぐには至らなかったのは残念というか、あの4シリーズが偉大だった…

「作家のおやつ」 コロナブックス

「作家」と呼ばれる人たちの食卓や愛犬などを追いつづけるコロナブックスの作家シリーズで、これもむしゅさんの置き土産(取りに来る気はあるんだよね?)。三島由紀夫から池波正太郎や川端康成までを対象にその愛したおやつや書斎風景などの写真と日記や随…

「幾千の夜を超えて」 神月摩由璃

「スペースオペラじゃないけれど、面白いから読んでごらん。」というSF作家野田昌宏の推薦文が載っているけれど、この野田昌宏の「スペオペは面白い!」という自信たっぷりの姿勢がすばらしい。 で、これはエルフと出会った魔導士のまどろみを描いた『緑な…

「シャーロック・ホームズ健在なり」 長沼弘毅

ホームズ・マニアのことをシャーロキアンと呼び、ホームズを実在の人物としてその足取りを辿り年表を作成していく学問をシャーロッキアーナというそうです。その「シャーロッキアーナの権威による力作」というので、そういう本かと思ったら、アーサー・コナ…

「三千世界の鴉を殺し(15)」 津守時生

「個人的な記念日は、時々人生における時限爆弾に変わるね」 見知らぬ少佐の言葉。 宇宙軍を部隊にしたホームコメディと思えば間違いない気がしてきました。それも古いアメリカ製の、わざとらしい笑い声が挿入されるやつ。脳内では『奥様は魔女』と差し替え…

「高砂コンビニ奮闘記」 森雅裕

「強盗来ないかなー」 トラブル対処法は指導しないのに、客に愛想だけは振りまけという本部。本部はオーナーを見下し、オーナーはバイトを見下し、バイトは夜間シフトと昼間シフトで悪口を言い合い、質の悪い客とはケンカする。 出版界を乾された乱歩賞作家…

「女王の復活」 ヘンリー・ライダー・ハガード

『洞窟の女王』の続編である『女王の復活』ですが、わが家にも創元文庫版があるかと思っていたらロマン全集版しかありませんでした。こんなイラストで女王といわれたら、どこのメディチ家かと思ってしまいますね。イラストって大事だなあ。 若返るはずの生命…

「白夢(スノーミスト)」 瀬尾つかさ

最近、作家買いしている瀬尾つかさの本。今回は霧に包まれた山奥の学校付近に出没する謎の怪物と、それと戦う中高生たちの物語。 霧はどうやら別の世界と通じているようだが、なぜか主人公が転入したあたりから霧の出る日が多くなり、出現する怪物の数も増え…

「十三番目のアリス(3)」 伏見つかさ

「真の毒舌とは、相手の堪忍袋の緒を、薄皮1枚残すようにして放つものなのです」 九条院アリスによる毒舌奥義継承。 3巻目にしていきなり番外の短編集です。早いなあ。 むしろ、今までの展開を見ていると本編・番外編関係なく、連作中短編形式で続けていっ…

「NOVA1」 編:大森望

大森望によって編纂された、日本作家によるSF短編集。 テーマの決まってない短編集というのは苦手なんですね。普段なら読まないだろう面白い作品に巡り会えるかも知れない反面、明らかに好みではない作品を読まざるをえないからです。でも、食わず嫌いを言…

「十三番目のアリス(2)」 伏見つかさ

「『負ける』って、そういうことじゃないわ。貴女は、一人で勝手にあたふたと走り回っていただけ。『負けた』なんて言葉を使っていい段階じゃない」 だから正面から敵を見て、戦い、勝てと告げる母ラミアの言葉。 三番目を撃退したものの、それが平穏な日々…

「オペレーション・アーク2」 デイヴィッド・ウェーバー

本屋の妻から電話があって「セーフホールドセンシってやつの新刊が出てるけど買っとく?」と訊かれ、「買ってない。いらない」と返答をしたのに、実はしっかり買っているシリーズでした。いや、「××戦史」とか電話でいわれると、なんか大河ファンタジーみた…

「聞かせてよ、ファインマンさん」 R・P・ファインマン

「この世界に大事なものは実用だけじゃない」 縛られることが嫌いで、権威が嫌いで、やりたいことを自由にやろうというファインマン。自分にとっての称賛は、自分の考えた数式や理論を他の学者が使ってくれることだけで十分であり、ノーベル物理学賞だって本…

「吼える海流~魔大陸の鷹(1)」 赤城毅

時は大正、処は花の巴里。子爵家の放蕩息子で終わらせるのは惜しいと、海軍大将・伊集院隆介は、甥の伊集院従吾にジンギスカンの墳墓より発見された未知の金属板の謎を解くべく南海行きを命じる。 苦手の叔父に難題を押しつけられた従吾だが、これもまた余興…

「機巧少女は傷つかない(1)」 海冬レイジ

「人は理由を得て学ぶ」 機巧物理学担当のキンバリー教授の言葉。入試の成績はたいした問題ではないと。 機械文明と魔術が融合し、魔術回路を内蔵する自動人形と人形使いの組み合わせによって魔法陣も呪文の詠唱も不要となった20世紀初頭。市民生活において…

「ソロモン王の洞窟」 ヘンリー・ライダー・ハガード

「真の勇者は、泣くのを喜ばない。やつを天国にいかせてやりたいのなら、涙のかわりに、勇気をほめてやるんだ」 黒人の誇りを持ったズールーの戦士、ウンボパの言葉。 19世紀末のイギリスは文学の可能性の宝庫ともいえるカオス状態だったといいます。そんな…

「星界の王死すとき」 ジョン・ジェイクス

銀河系からの移住がおこなわれて数万年。第二銀河系は“星界の王”とも呼ばれる複数の“交易卿”による支配が確立され、交易卿は警察機構である統制庁を使って人々を統治している。 マックスミリオン・ドラゴナードは優秀な統制官でありながら脳の欠陥から生じる…

「テレビ番外地~東京12チャンネルの奇跡」 石光勝

「視聴率をとれ。だが、くだらん番組は作るな」 東京12チャンネルの社長となる中川順の言葉。 制作サイドとしては、せめてどっちかにしてくれと泣いたらしい。 予算もなく、人もなく、視聴率は取れず、番組を放映できない時間帯さえあった東京12チャンネル(…

「十三番目のアリス」 伏見つかさ

「私は三番目よ。貴女が眠らせている力を暴き出してあげるために来たの」 それは平穏な日々の終りを告げる言葉。 新古書店の店頭で見かけ、「ふうん。伏見つかさのデビュー作なんだ」と思って買おうかどうか迷い、結局また今度と諦めて帰ったら、自宅の書庫…

「若きウェルテルの悩み」 J・W・ゲーテ

高校時代、夏休みの読書感想文を書くのに分厚い本を読む気はないし、かといってこども向けの本でも笑われるので「ネームバリューがあって薄い本」を探していて到達。安かったし。 若きウェルテルは親友の許嫁であるロッテに恋いこがれてしまうが、何も知らな…