2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧
「スレイヤーズ」の短編集も、この『白銀の弾丸』で30巻。長く続いてるなー、ネタがよく持つなー、と感心しつつ早幾とせ。 今回は迷宮探検の「踊る迷宮」前後編、敵はカナブン!の「G・B伝説」前後編、愉しい雪合戦の「白銀の弾丸」前後編に、書き下ろしで…
社から盗み出された荼吉尼天を模った人形は、人の心と妖かしの技を身につけた。 人傀儡の術で人間を操り人形のように操るダキニは秋葉原の街中に身を潜め、人の心の澱みを吸収しながら力を蓄えていく。 それを狩るのはひな。ダキニを追っては来たものの返り…
太平洋戦争において軍は民間漁船や商船を徴用しては、輸送や監視任務を与えて千島からソロモン諸島までに送り出していた。捨て駒となって次々と海の藻屑となっていった商船及び漁船の乗組員の数は最低でも6万名。陸海軍全将兵の犠牲率19%(187万名)に対し、…
太平洋戦争を「石油の戦い」と位置づけ、石油外交に派遣された使節団から、徴員された石油技術者、電気や作井などの専門家ばかりの技術工兵部隊、タイピストや電話交換手に志願した少女たちや看護婦などの姿を通して、太平洋戦争を開戦前夜から戦後復興期ま…
魔法というモノの存在が社会に認知されているということだけが我々の現実と違う日本。ただ魔法が存在するとはいえ、科学技術を発達させ高度経済成長を成し遂げた日本において、魔学はメジャーな学問とはなっていなかった。 天乃原周は日本唯一と言って良い魔…
最新のアミューズメント・ゲームを題材にしたガンダム小説です。小太刀右京著。楽天ブックスあたりだと富野著になってたりしますが、小太刀著です。 こういう本は、えてしてゲームは口実に過ぎなかったりするわけですが、これに関しては100%完熟。アミュ…
「ドイツ人は不倶戴天の敵とはいえ、少なくとも自分の国にとことん忠誠を尽くすだけの根性がある」 「補給部隊の7割前後は黒人だ。彼らは波止場で荷役を手伝い、トラックを運転し、集積所に詰める。彼らの中に死傷者のでない日はない」 「日本人は人間では…
10年前に母親を交通事故でなくし、父親が海外赴任となった静流は1人暮らし。来年は高校生3年生で、そろそろ進路を決めなくてはいけない時期なのに、静流はまだ何をしたいか決めかねている。 ところで静流は、保護者代わりの父親の友人の骨董店で週1回の店…
光人社NFの『エニグマ暗号戦』を読了。戦後50年以上経って公開された資料などが使われていて、今までの戦争・スパイ小説とはまた違った話が出ていて面白かったけれど、それよりも座礁したU617から数学者たちまで、ほとんど手当たり次第に挿入されてい…
本を買うときに、読みたい本、読むべき本ばかりを選ぶわけではありません。「今は必要ないけれど、そのうち必要になるかも」という本も先物買いで買ったりします。 で、買ったときは「こんなん、何に使うん?」というような本も意外と数年のうちには使う機会…
「他人から得た情報は、ある意味で常に不正確である」 星間医療局業務便覧より。 人類が星間飛行によって恒星間世界に飛び立ち始めた宇宙開拓時代。 ただでさえ環境の異なる異世界で発生した病気には、移民たちの医療施設や装備では治療不可能なものも少なく…
吉原炎上は滝津姫による謀反の狼煙であった。 天保八年(1837)、甲州鴉ケ原で開催された砲術試合には日本各地より名うての銃士たちが集まっていた。彼らの銃には独自の工夫が凝らされており、それらは今の目から見ればボルトアクション式狙撃銃であり、擲弾筒…
「研究者全員が倒れましたが、私は元気です。マカのお陰でしょうか?」 万年赤字で認知度0の健康食品事業部へ移動となったヒラ社員のOLが、怖い者知らずにあちらこちらへ精力剤マカを送りつけ、「硬化バツグン!愚息ムクムク」のキャッチコピーでPRに奔…
2004年に岐阜で開催された日本SF大会『G-con』。そこでの新訳レンズマンについて語る企画で、新訳版の訳者である小隅黎こと柴野拓美氏が語ったことですが、アンドレ・ノートンの<太陽の女王号>シリーズが全4巻のうち2巻までで止まってしまったのは、イ…
どこまでも続く吹雪の雪原を巨人がゆっくりと歩いていく。その背中に、人間の住む都市1つを背負って……。 だがそこに住む住民の大半は自分たちが巨人の背中に住んでいることも、外に出れば極寒の世界だということも意識してはいない。自分たちの住む都市だけ…
映画『ローレライ』の話はしません。同じく福井晴敏の小説『終戦のローレライ』の話もしません。ごめんなさい。 ただ、映画『地球の危機』がテレビドラマ化され『原子力潜水艦シービュー号』が誕生し、映画のシーンを転用したように『ローレライ』もテレビシ…
「人には常に選択肢が与えられます。たとえ耐えられるかどうかを選ぶ余地がなくとも、いかにして耐えるかは本人の選択に委ねられるのです」 特使ルーペ・ディ・カザリル荘候の言葉。 父神、母神、御子神、姫神、庶子神の五柱の神々を崇める異世界を舞台にし…
「神々の賜る贈り物には必ず罠がしかけられている」 チャリオン国太妃イスタ・ディ・チャリオンの自戒。 王家を覆う呪いから解放され狂気を演じる必要が無くなっても、なかば軟禁状態のイスタの身の上は変わらなかった。「狂った女」から「行動に不安のある…
昨今はトンデモ本の紹介やRPGの方で名を売っているけれど、あいかわらず良質のSF作品を書き続けている山本弘の短編集。 表題作「シュレディンガーのチョコパフェ」も面白かったけれど、殺戮機械とサイボーグ戦士のボーダーラインを問いかける「奥歯のス…
高校の頃はモンスター図鑑みたいなのは世の中に存在せず、それっぽい本の名前を聞き込んだらそれこそ必死で探し回ったなあ。今ならアマゾンかヤフオクか紫式部か……良い世の中になったなあ。ビバ!21世紀。 そんな不自由な時代に小遣いはたいて手に入れたのが…
1920年欧州。世界大戦が終わって余剰となった複葉機が民間に払い下げられ、それが輸送業務や曲芸飛行などで社会にとけ込み始めた複葉機全盛の時代。 退役したジョナサン・ウォーカーはソッピース・キャメル戦闘機を利用して空の運び屋をしているが、「何でも…
中学生の長男が「おりがみを買ってくれ」と言い出しました。 なんのことかと思ったら、林トモアキの『お・り・が・み』という本を友人が欲しがっているのだけれどこのあたりでは本屋でも古本屋でも1冊も置いてないので、インターネットで注文して欲しいんだ…
守銭奴スクルージ老人が幽霊や精霊たちに遭遇したクリスマスの奇跡。 「多少とも人間らしい心があるなら、何が余分か、余分でないか、知りもしないで思い上がったことを言うな。誰が生きて、誰が死ぬか、選別できる立場か?」 現在のクリスマスの霊の叱責。 …
「最強戦艦決戦 ラバウル強襲1943」の副題がついているとおり。 反攻作戦のためにラバウルに進出した第二艦隊は、アメリカ機動部隊の奇襲によって打撃を受けてしまう。しかし南東方面艦隊指揮官の草鹿中将は、逆に雷撃を受けて動けなくなった大和を守る形で…
あまりに格差のある知性同士は、互いに互いを認識できない。 人間の世界が終わりを告げ、妖精の世界になっている遠い未来。 人間と妖精の間に発生するトラブルを解決する調整官になった“わたし”が、トラブルに巻き込まれる話。 今回は逆『アルジャーノンに花…
架空の戦闘攻撃機「爆風」がいかに開発され、戦線に投入され、いかに使われていったかを連作形式に語り続ける仮想戦記の第2弾。こういう表記だけれど、まあ『紅蓮の翼(2)』だよね。 今回はガダルカナル島の攻防を巡る4話が収録されているけれど、プロロー…
高度に発達した科学は魔法と見分けがつかないそうですが、冗談とも区別できないことに気付きましたよ。 作者が田中ロミオで、タイトルが人類の衰退ってことで、なんとなく敬遠してました。ごめんなさい。なんとなく陰鬱で難解ってイメージがあったんです。 …
数日がかりで本棚の整理。長男もちょこちょこ荷物整理でお手伝い。 至誠堂の海洋冒険小説の1つに「マーカム家の海の物語」という年代記風のシリーズがあり、その4・5巻が『サムは軍艦に乗って行ってしまった』。これを見てひとこと。 「船に乗って行っち…
「死んじゃうとね、好きな人と会えなくなるんだよ……」 そんな予告編のセンチな言葉など本編にはカケラも出てこない『ウルトラマンダイナ』第42話は、無意味な空想特撮戦記の快作にしてウルトラシリーズの鬼っ子。ウルトラ世界における人類の総力戦を描く血湧…
この1~2年で近所のスーパーでも購入できるようになった「豆腐屋ジョニー」を製造販売しているお店の社長が書いた企画開始から執筆時点までの物語。 「豆腐屋ジョニー」というのは、ガロ系コミックみたいなインパクトのある濃厚なパッケージデザインと名前…