大正生まれで教育勅語で育ち、ポツダム少尉で戦争を終え、令和の世に天寿を全うした爺さんが、気がつけばどこかの武家屋敷でお姫様になっていた。庶子ではあってもそれなりにかわいがってもらえているようだが、男尊女卑の考えがある古き封建社会では、とかく女の身は不自由である……。
長州あたりの殿様の御落胤として転生した、身体は幼女、心はじじいなお姫様が、幕末社会で人タラししながら黒船に立ち向かったり、勤王派を名乗る押し込み相手の捕り物に参加したりと暴れ回る冒険譚。
現代人の過去転生っていうと「おまえ、一般人のくせにそんなことまで暗記してるの?」とか「現代人の感覚で話してメンタル違う相手を説得できるの?」とかツッコミどころ多くなるんだけれど、主人公の世代が世代なだけに「それくらい知ってるよな」「できるわな」「ほぼ同時代人だもんな」と納得できるのも面白さのうち。
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