
これ以上誰1人欠けても駄目なのだと委員長。
いびつなスキル構成のため、遙はどれだけ戦って経験値を稼いでも、レベルはちっとも上がらない。敵の攻撃がかすったら、その瞬間に死んでしまうような遙には、ダンジョン進入の許可どころか冒険者登録の許可も下りない。
それでも好感度を上げるアイテム欲しさに、勝手に最古の大迷宮に行ってしまった遥をクラスメイトたちは心配して追いかけるが、彼女らの目の前で遥はトラップに引っかかって迷宮最下層にまで転落してしまう。
最高踏破階が43階、最深部が推定100階という最下層に向けて、委員長が指揮する女子高生たちは救出に向かうのだが、立ちはだかる魔物の数は多く、強敵ばかりだった……。
いきなり迷宮最下層で、すべての迷宮を支配するという滅びの帝王と対峙する主人公と、彼の救出に向かう委員長たちの探索行の2サイドで語られる迷宮譚で、「心配しても仕方がないぞ」「心配すると馬鹿を見る」と言い合いながら遮二無二下層めがけて突進していく委員長たち。
ぶっちゃけ大森林からあふれ出る魔物のスタンピードは前座の前菜。迷宮は下から攻略される想定ではできてないんだよ?みたいな。
最弱にして最強、強欲にして無欲、論理的にして論理破綻、博覧強記にして狂気という、主人公についていけない読者もいそうだけれど、主人公視点の合間に他の者の視点が入るからこそ面白いし、何が起きているか把握できるという読み込みが必要な物語。遥の答弁に委員長が通訳として引っ張り出されるのが、お約束になりつつあります。
イラスト的にはジト目の甲冑委員長が見たかったです。
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