ラノベ雑記録2004

ライトノベルに限らず書籍や映画等の感想と覚え書きです。

「異世界落語(1)」 朱雀新吾

「今日のところはまず、あたしの名前と顔だけ覚えて帰って下さいな、あたし?……あたしの名前は、一福。楽々亭一福と、申します」

 剣と魔法の世界ターミナルでは魔族の侵攻によってエルフの国もドワーフの国も陥落し、残るは人間の国家サイトピア国だけとなってしまった。
 そんな絶望的な状況にあってサイトピア国は起死回生の策として勇者召喚を試みたのだが、異世界より呼び出されて出現したのはサムライでもニンジャでもなく、ハナシカだった……。

 笑いが世界を救う異世界ファンタジー落語小説。
 毎回、落語をきちんと異世界ネタに翻案して演じ、それによって物語が動いて世界が変わっていくところが巧いです。言ってしまえば安楽椅子ファンタジー。ちゃんと人情ものになっていながら、異世界ファンタジーになってるのです。

異世界落語(1)】【朱雀新吾】【深山フギン】【柳家喬太郎】【ヒーロー文庫】【時そば】【青菜】【子ほめ】【元犬】【魔剣】【聖剣】